年齢とともに筋力や心身の活力が低下していき、健康体と要介護の中間にあたる虚弱な状態「フレイル」。
高齢になるに伴って筋肉の量が減少していく現象「サルコペニア」。
これらの主な原因となるのはたんぱく質不足です。食事で良質なたんぱく質を摂取することを心がけて、「フレイル」「サルコペニア」を未然に防ぎましょう。
◆予防のために必要なたんぱく質の目安は?◆
フレイルおよびサルコペニアの発症を予防するために、65歳以上の高齢者に必要とされている1日あたりのたんぱく質は、体重1kgにつき1.0gです(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より)。
例えば体重が50kgの高齢者では、1日に50g以上のたんぱく質を摂取するのが望ましいとされています。
高齢者は筋肉をつくる能力が低下している場合があるめ、より多くのたんぱく質を摂取する必要があるのです。
たんぱく質を多く含む食材は、肉、魚、卵、乳、大豆製品など。例えば豆腐100gにつき5g、鶏肉100gにつき25gのタンパク質が含まれているので、不足しないよう積極的に摂取するようにしましょう。
◆1日3食にバランス良く振り分けることが大切◆
ただし、たんぱく質をただ多く摂取すれば良いというわけでもありません。逆に、たんぱく質の取り過ぎによって、腎臓の状態が悪化したり、糖尿病のリスクが高まったりという可能性もあるので。
筋肉量に対して十分なたんぱく質を摂取するためには、毎日3食の食事で均等にたんぱく質を摂ることが大事です。
特に摂取が不足しがちな朝食・昼食でのメニューでは、摂取量が基準以下になっていないかをよく確認しておきましょう。
ちなみに、糖尿病を罹患している場合、筋肉が減れば筋肉のブドウ糖消費量が減り、血糖値が上がりやすくなってしまうので、筋肉量の減少や筋力の低下について、より一層の注意が必要です。
(参考データ)
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
◆運動することで、さらに効果が高まる◆
食物から摂取したたんぱく質を、筋肉がより効率よく利用できるようにするには、習慣的な運動もまた大切です。
バランスのよい食事を毎日摂りつつ、あわせて運動もこなすことで、フレイルやサルコペニアにも負けない健康的な身体を維持することができるでしょう。
介護施設の食事に関するすべてをワンストップサービスで提供する、HITOWAフードサービスの「MY PANTRY」では、安心と品質を両立させたバラエティ豊かな献立をお届けしています。
三食バランスよくたんぱく質を摂取できる献立もご提供できますので、ぜひご活用ください。